魂たちの物語〜地球に生まれて〜

地球に生まれし魂(ひと)としての物語を綴っていきます

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

其の十四

(時流) 時の流れは、磁場によって変わる。次元が違えば、そこに同じ時が流れようはずもない。 地球と日美の神の星では、比べようもないくらいに時の流れの速さが違う。 それは、青河龍王の場やうつしみの星の場でも似たようなものであるので、三国の者たち…

其の十三

「私は、あなた様が窮地に陥ることになる前に、 必ずおそばに参ります。必ず、お支えいたします。人の身を離れる時は、必ず、伴に。日美様が対なる神と離れている間だけ、私をおそばに置いてください。」 高龗の神の思いを受けとめて、日美の神は、 うつしみ…

其の十二

(神の誓約) 時を少し遡る。三国の者たちが、青河龍王のもとにて研鑽を積んでいる間、日美の神は、高天原と地球に纏わる神々についての情報を集めつつ、地球と本国に残している日見の神と、直接のコンタクトがとれるよう新たなルートづくりと、自らの神魂(…

外伝

(~魂たちの物語・外伝~ 明日香の土地に) 時は、西暦538年、日本という国は欽明天皇が立っていた頃のことである。この年、百済の聖明王の使いで使者が訪れ、経典や仏具、金銅の釈迦如来像やなどを献上した。この国に仏教が伝わることとなってきっかけ…

其の十一

(再びうつしみの星にて) 一条、不動の他、数名がうつしみの星に到着した。第一陣と同じように、不思議な空間を通り、それぞれの間に案内されていく。どの部屋の案内も、まるで音声データのように前回と同じことを告げていた。だが、第二陣は、第一陣とはま…

其の十

(青き宝) 一方、第一陣がうつしみの星に移動して、肉体選びをしている間、青河龍王の星に残っていた一条たちは、地球にて何をすべきなのか、何をしたいのか、己の深きに向き合う時を持っていた。 ひたすらに己に向き合う姿は、他の誰よりも真剣であった。と…

其の九

(肉体という器) 選べ・・・と言われても、何をどう選んだものか、誰もが少し躊躇していた。 地球という星に入るためには、肉体という器が必要であるということは理解できるが、そもそも、肉体と言われても、それがどういうものであるのか、まるっきり理解…

其の八

【うつしみの星】 ここは、今まで経験したことのないような場だった。 まるで音のない世界のような、空気が閑として冷え切っているような、揺らぎが一つもないような世界であった。にも関わらず、案内されている長い通路のような、廊下のような空間には、一…

関連記事のご案内~地球にうまれしひと~

関連記事をこちらにリンクしておきます。 『うつしみの星』についても書かれてございます。 まだ、ご覧になっていらっしゃらない方は、以下よりご参照ください。 地球に生まれしひと https://nekota-nekokichi.hatenablog.com/entry/2023/02/09/133421 其の…

其の七

(龍王の星) 一条たちは、青河龍王が開いた次元の扉をくぐり、見知らぬ空間を通り抜けて、青河龍王の統べる星へと辿り着いた。日美の星とも、紀の星とも、実の星とも違う、そのままの自然が生い茂る場である。自然豊かであるのは、自国の星々と同じであるが…

其の六

(迎え) 高次の世界では、瞬間移動というものがたやすくできるものではあるが、異星間の移動については、すべての魂が同じようにできるというわけではない。思ってもみなかった亜空間の存在によって、移動の途中で座標軸が捻じ曲げられ、変異空間に落ちてし…